会長挨拶

日本大学教授
相原 修
 1995年3月に日本フードサービス学会が設立され、翌年1月に「豊かで美しい食文化の創造」をテーマに第1回年次大会が開催されました。その後今年度6月には「フードサービス業の新展開」として第21回年次大会が開催されました。   この20年間で大きな進展がみられたのがデジタル化とグローバル化です。第1回の大会ではインターネットで検索すると、世界の情報が簡単に手に入るというデモンストレーションが行われ、当時はそれでさえ感心したものです。しかし今ではネットなしの生活は考えられないほど日常に溶け込み誰もがスマホを携帯し情報の受発信を行っていますし、企業の広告や販売促進にも欠かせないメディアとなっています。 またグローバル化について見ると、2000年代にBRIC’sの国々が注目され始め、外食企業も含めサービス業の海外進出も目立つようになりました。今では、日本の回転寿司が多くの国に移植され、広まっています。寿司以外にもうどん店、ラーメン店、定食屋なども海外進出し、和食がユネスコの世界遺産に登録されたこともあり日本の食文化が注目を浴びてきています。20年前には、想像もしなかったことが日常生活になっています。                                                                         
 今後も技術の進展に終わりはなく、産業革命4.0とか、第3次産業革命、第2の機械時代などという言葉が生まれています。センサー技術の発展や人工知能を活用し、自動運転が10年以内には実用化される時代を迎えています。                                                             
 このような新しい時代を迎えフードサービスの研究領域も外食だけでなく、中食も含み、国内だけでなく、海外の動向にも広がってきています。日本標準産業分類における外食の位置も変化してきています。1949年の最初の分類では、飲食業は「大分類 G 卸売及び小売業」の中の小売業に含まれていました。しかし2002年には国際標準産業分類との整合性や産業構造の変化に適合させるため,全面的に見直しがなされており、「飲食店、宿泊業」が大分類の項目となりました。さらには2007年には、中食を含むものとして外食が分類されています。このような変化はフードサービス産業が経済で占める重要性が増して来たことの反映でもあります。これからも今までの境界を超えた分野にフードサービスが伸びていくことを期待するとともに、それらの研究を質量ともに充実させて行きたいと思っております。会員の皆さんの積極的なご参加、お待ちしております。