会長挨拶

東海大学観光学部 教授
立原 繁
 日本フードサービス学会は、1995年3月の設立総会・翌年1月の第1回年次大会(テーマ:豊かで美しい食文化の創造)開催以来、本年度で25周年を迎えます。この四半世紀の間、当学会は、その時代時代に応じたフードサービス産業が直面する課題を整理・議論・克服して参りました。
 近年では、低迷する経済環境、デジタル化とAI化の進展、少子高齢化などを始めとして、国際市場の重要性、競争の激化、生活者のライフスタイルや価値観の多様化、あるいは安全・安心、6次産業に代表されるビジネスモデルや業態開発、メニュー開発や人材開発・育成、企業の社会的責任など、当学会が研究対象とするフードサービス産業が直面する課題について取り組んで参りました。
 
もともと、当学会は、日本フードサービス協会など産官学の連携を重視した研究活動を標榜する学会として発足いたしました。その意味では、実学とマッチした研究テーマに恵まれた学会です。
 
現在、フードサービス産業は、新型コロナウィルスの蔓延により歴史的経験のない危機的状況と転換期にあります。いつまで続くかわからない「ウィズ・コロナ」、いつ始まるかわからない「アフター・コロナ」に対応した政策と戦略が求められています。当学会が取組べき急務として積極的に議論し対応して参ります。
 
時代や市場の変化とともに、フードサービス産業の求められる社会的期待と使命は変化しておりますが、当学会も研究の研鑽を通じて、社会や産業に実質的貢献が出来る存在感のある学会を目指して参ります。
 
会員はじめ関係各位の積極的なご支援・ご協力をお願いすると共に、たくさんの方々の積極的な参加を期待いたします。